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「飲む発毛薬」 フィナステリドの効果と副作用

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フィナステリド(finasteride)は薬品開発当初、AGAの治療を目的としたものではありませんでした。フィナステリドはもともと前立腺肥大症の治療薬として、アメリカのメルク社によって「プロスカー」という名称で発表されたものです。
プロスカーの臨床試験の過程で、前立腺肥大症の患者さんの症状は改善されていったのですが、投薬された患者さんの髪が増えていることが次第に明らかになっていったのです。その後、研究を重ねるとAGAに高い効果を発揮することがわかり、育毛剤としての研究が進められることになりました。
フィナステリドの成分で注目されたのは、AGAの発症理由であるDHT (ジヒドロテストステロン)を生成する酵素リダクターゼの阻害効果でした。DHTは頭髪の脱毛と前立腺の肥大に関与するホルモンで、双方の改善に効果的であることが判明したのです。
この研究実績を受け、フィナステリドは1997年FDA (アメリカ食品医薬品局)によって正式にAGAの治療薬として認可を受け、前立腺の治療薬としては1992年に全世界へ広まっていきました。それまでの脱毛・発毛剤といえば、患部に直接塗布するタイプのものしかなく、飲む発主薬の登場は衝撃的で画期的な商品となりました。

日本での認可は長い道のりだった
アメリカでは1997年に医薬品の認可を受けたフィナステリドですが、日本では2000年から臨床試験が開始されました。被験者は24~50歳の男性で、いずれもAGAの症状が軽度から中等度まで進んでいる人たちです。
1年間、毎日フィナステリドを飲んだ臨床試験の結果は、0.2㎎錠剤では54%、1㎎錠剤では58%の被験者に、「顕著な改善」「中度の改善」「軽度な改善」の効果があらわれました。効果が見られず「不変」と判定された被験者は、両錠剤ともに約40%、抜け毛が軽度以上「進行」した人は5%以下でした。
一方、フィナステリドではなく、偽薬を飲んだグループでは、72%が「不変」、22%が軽度以上の「進行」と判定されました。これは日本国内での臨床試験の数値ですが、アメリカやヨーロッパでも同様の結果が得られています。

臨床試験の結果を受けて、すぐにでも認可されると期待がふくらんだのですが、「薄毛は生命や健康を害さないため医薬品に該当しない」「安全性を担保する流通販先規定がない」などといった「横ヤリ」が入り、医薬品認定や流通を担当する製薬会社が確定するまで長い歳月がかかりました。2005年に厚労省の認可が降り、その2年後の2007年から全国の医療機関で処方され、「プロペシア」という商品名で販売されるようになったのです。
ちなみに、アメリカでは1㎎錠剤が販売されていますが、当初、日本では1㎎錠剤と0.2㎎錠剤の2種類が販売されました。アメリカやヨーロッパでの臨床試験では0.2㎎錠剤の効果はほとんど認められなかったのですが、日本では1㎎錠剤と変わらない効果があったためです。日本人が欧米人に比べて体格が小さかったり、また人種的なものや生活習慣などと関係があるのかもしれません。現在、日本で販売されているのほアメリカなどと同じように1㎎錠剤だけとなっています。
ところで「プロペシア」を1年以上続けた方がどのようになったか気になりませんか?

じつは、最初の臨床試験後も延長計験が行われ、服用後2年で68%、3年後には78%と、改善例が10ポイントずつ増えていったのです。つまり3年間飲み続ければ、約80%の人の髪の毛が増加することが確かめられる結果となりました。また、3年間服用した被験者の98%に、AGAの「進行がみられなかったことから、飲むだけで薄手の進行を食い止めることができるということがハッキリと記されたのです。

フィナステリドはなぜ効くのか
なぜ、フィナステリドは飲むだけでAGAに効果があるのでしょうか。
男性ホルモンの一種であるテストステロンの多くは睾丸でつくられ、5Cリダクターゼは毛髪の毛乳頭と皮脂腺にそれぞれ存在しています。このうち、皮脂腺にあるのがI型の5Gリダクターゼで、毛乳頭に存在しているのがⅡ型の5Qリダクターゼです。抜け毛に結びつくジヒドロテストステロン(DHT)の生産に関わっているのはⅡ型のりダクターゼです。
睾丸でつくられたテストステロンは血液を通じて頭髪の毛乳頭まで達します。そこで、酵素であるⅡ型5リダクターゼと結令してDHTとなって、毛包をゆがんで小さくさせへアサイクルの短縮化を引き起こすのです。これが脱毛の大きな原因になります。
毛乳頭は毛母細胞の中心にあり、毛細血管から逆られてきた栄養分を毛母細胞に受け渡すと同時に、毛母細胞にいくつもの信号を送り、細胞分裂を促し毛髪を成長させる役割を担っています。つまり、毛髪の成長に最も重大な働きをする毛乳頭ですが、ここにその働きを阻害するDHTがあることが、いわゆる「悪の根源」だったのです。
この状況から髪の毛を救済するには、テストステロンとⅡ型5aリダクターゼの結合を阻止し、DHTの生産を抑制すればへアサイクルは回復します。血中のDHTのレベルを下げるフィナステリドは、DHTがつくりだされるきっかけとなる5はリダクターゼに働きかけて、DHTの生成を阻害するのです。
薄毛になってそれほど時間が経過していなければ、毛根が生き残っている可能性なります。フィナステリドを服用すればへアサイクルの改善も十分期待できるでしょう。
ただし、ここで注煮しておきたいのは、フィナステリドといえども万全ではないということです。薬の効果ほ人それぞれ違います。よく効くといわれるかぜ薬でも、効く人とそうでない人がいるのと同じです。また、効いた人でも「1年で生えてくると思っていたけど、2年近くかかってしまった」と不満をもつ人もいるでしょう。「どうやら薄毛は進行していないようだけど、髪の毛が一向に生えてこない」と感じている人もいるかもしれません。
また、海外のデータなどでは50歳以上の人でもフィナステリドの効果はある程度実証されていますが、年齢が高くなればなるほど、有効性は劣ってくるようです。50歳以毛になると発毛の効果は下がるようですが、しかし、薄毛の進行は抑えられます。なるべく早く飲み始めるに越したことはないのです。

フィナステリドの副作用
フィナステリドは、AGAを改善するという効能以外にも薬として優れています。それは、副作用が軽微であるということです。
「前作用」と聞くと、なんだか怖いイメージをもってしまいますが、実はどんな薬にも、多かれ少なかれ副作用があります。かぜ薬を飲んだら眠くなるという話をよく聞きますが、それも副作用のひとつです。
ところが、フィナステリドの臨床試験では、国内外を合わせ深刻な副作用は報告されていません。厚生労働省が、医薬品特例として医師の処方なしでも海外からの医薬品の入手を認めているのは、副作用の心配がないためです。
とはいえ、フィナステリドが認可されて10年が経過し、フィナステリドによると思われる副作用がいくつか報告されるようになりました。次にいくつか紹介しますが、もちろん深刻ではない副作用だということがお分かりいただけると思います。

性欲減退
フィナステリドは男性ホルモンを抑制する効果があります。しかし、その発症率は2%以下で性欲の減退は多分に精神的なものがあるため、統計学的な数値としてもそれほど大きくはないものとなります。

男性機能の低下
男性機能の低下、すなわち勃起不全ですが、これも発症率は非常に低いのが特徴です。前項の性欲減退よりもさらに低く、1.5%を割り込んでいます。性欲減退と同じように、男性機能の低下にほ精神的要因も密接に関与しており、勃起しないのは薬を飲んだからと思い込むことで、よけいに勃起不全の症状が出ることがあります。

胎児への影響
妊娠中の女性がフィナステリドを服用すると、胎児に悪影響が出る危険性が指摘されています。安住はもともと男性ホルモンが少ない状態でバランスをとっているのですが、フィナステリドを服用することで少ない男性ホルモンがさらに減少し、体のホルモンバランスが崩れてしまうからです。

うつ症状
フィナステリドの副作用として、1%ほどと非常に少ないのですが、うつ症状がみられることが報告されています。男性ホルモンにはやる気の向上や行動力を活発ftさせる働きがあるので、ホルモンが減少することによって気分が沈んだりすることもあります。服用中の気分の変化にほ注意することが必要です。

あとは、副作用ではないのですが、フィナステリドの効果として、前立腺にのみ存 在する糖タンパクである「PSA」の値が下がってしまうことが挙げられます。PsAは前立腺ガンの腫瘍マーカーとして用いられますが、その数値が高くなれば前立腺ガンの疑いが高いという判定が下されます。
もし初期の前立腺ガンにかかっている状態でフィナステリドを服用すると、PsA値が低いままなので、前立腺ガンの兆候を見落としてしまうことがあるのです。専門ののクリニックでは、治療を始める前にPsA値を一人ひとり確認していますので問題は起きませんが、そうでないときほ十分に注意してください。

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